こんばんは、輩原です。

 今更ですが、いよいよ内房線、外房線、そして鹿島線に新型車両がやってきます。今月12日にJR東日本が発表した房総向けの新型車両・E131系について発表されました。前々から話したいと思っていたので、今回はやっとこれについて取り上げることにいたしました。

1.E131系についての概要
 JR東日本ニュースによりますと、2021年度より
内房線(木更津~安房鴨川)、
外房線(上総一ノ宮~安房鴨川)、
鹿島線(佐原~鹿島神宮)に
新型車両E131系(2両編成12編成・合計24両)を新造し投入するとのことです。
E131系イメージ図

 プレスリリースに掲載されている写真です。車両デザインも公開されましたが、とても近未来的なデザインになっています。中央に黒色貫通扉(銀色でないのも好感がもてます)を配置、左右の黒い面にドットで路線色が描かれています。これも昔の113系に似たデザイン(➡Google画像検索)であり、もしかしたら設計者さんも113系を知ってデザインされたのではないかとワクワクします。側面はsastina車体を採用したため、ずいぶんスッキリした印象を受けます。帯の色も少々淡いものになったのでモダンな雰囲気が出ていますね。209系との差別化が出来ていると思います。それ以外はE233系から進化していないように思います。千葉県のローカル地域に投入するには過不足無いものだと思いますね。

2.従来の電車との相違点
 車輛系列の番号としては現在新潟地区にて運用されている新型車両E129系の続きになり、デザイン上でもある程度共通点が伺えます。また走行装置はSiC素子インバータを搭載するなどE235系に合わせたものになっています。今回はこのE129系、E235系との相違点について見ていくことにしましょう。

JR東日本のアピールポイント
 まずJR東日本がプレスにてアピールしているポイントについてです。こちらはプレスのE131系の概要です。

E131系車内案内図

内側と外側に設置される二つのカメラ
 各車両の客室に防犯カメラを設置するとのことですが、これは現在JR東日本の新型車両では標準で見られるようになった装備になります。E235系、E531系ではドアの上、案内表示機の右側に配置されていることが多いですね。ただしE235系は液晶画面が2つ、E531系では横長のLED電光掲示板であるのに対しE131系では液晶画面が1つなのでどこに防犯カメラが設置されるかは不明です。プレスリリースでは液晶画面はドア上右側に配置されるようなので、左側に防犯カメラが設置されるのではないかと私は推測します。
 つづいて、ワンマン運転用に車輛側面にカメラを設置するそうです。E235系はもちろん、E129系にも車外カメラは設置されていません。常磐線・東北本線E531系の最近製造された車両にはカメラが付いたので、それから引き継いだものだと思われます。外見がよく似ているE131系とE129系ですが、これは大きな違いの一つですね。現在209系によるワンマン運転は行われていませんが、E131系が導入された暁には房総各線でもワンマン運転が行われるでしょう。

最新の制御装置を採用
 そして鉄道ファンが最も注目する(偏見)インバーターですが、SiC(炭化ケイ素)半導体素子を用いた最新のインバーターを採用しました。SiC半導体素子を用いることで消費電力を削減できる上に、加減速時の騒音も小さくすることができます。実際に聴いてみるといかに静かなのか分かります。百聞は一見にしか......いや、どっちも耳ですねw(➡YouTubeで聴いてみましょう!)。E129系は従来のIGBTインバーターを搭載していたので、E131系で進化したことになります。最近のE235系やE261系(サフィール踊り子)で既に搭載されていますね。

プレスには書かれていない大きな違い
 また車体はSustina車体クラッシャブルゾーンを設けた、209系とは違ったタイプのものになっていますが、残念ながらプレスでは触れられていませんでした。
Sustinaとは
 そもそもSustina(➡公式サイトはこちら)というのは総合車両製作所(J-TREC)(➡公式HPはこちら)が開発した新しい車輛標準のことで、安全性とデザイン性、経済性を実現する車両と言われています。E129系はバージョンの異なるSustina(➡公式サイトはこちら)なので雨どいは従来と同じく出っ張っているものの、軽量化に成功していると聞きます。HB-E210系、E235系や東急・相鉄などの私鉄でも採用され、今回再びJRの車両で採用されたことになります。
クラッシャブルゾーンとは
 またクラッシャブルゾーンというのは電車が衝突事故を起こした際に運転士を守る構造のことで、前からの衝撃をクラッシャブルゾーンが潰れて吸収、運転士のいる部分は潰れません(➡JR東日本による開発レポートはこちら)。E127系やE233系、E235系で採用されていましたが、209系、E129系では採用されていなかったので、個人的には意外でした。房総各線は踏切がとても多く、近年でも踏切事故が相次いでいます。そして何より房総といえば運転士が亡くなる悲惨な踏切事故(大菅踏切事故:労働組合による特設ページ)のあった場所でもあり、JR東日本の安全面への取り組みが伺えます。
ドア数の違い
 ドア数は209系とは同じ4ドアであるものの、似たデザインのE129系では3ドアだったのでまた違った印象を受けます。車内はセミクロスシーとが採用されると聞きましたが、拡幅車体、クラッシャブルゾーンアリと209系と大きく異なるので全く違ったものとなるでしょう。

現行車両・209系からの変化
 プレスにあった209系との比較表も見ていきましょう。こちらはプレスの209系との比較表です。

E131系209系比較
どうして2両編成にできたのか?
 まず大きな違いであって私も驚いた点が、2両編成であるということです。209系では4両編成と6両編成しかありませんでした。これは単独で運用される場合2両減らされてしまいます。
 そもそも209系は2両編成を組むことができませんでした。理由は209系にクモハ(モーター付き先頭車)がないからです。元々京浜東北線で10両編成で走っていた209系を千葉県のローカル路線で再利用したので、209系は2両編成を組むことを想定されていなかっただろうと思います。そのためモハをクモハに改造する手間が多く、それを省くために4両編成を最小単位としたのでしょう。
 ところが今回は新たに製造するのでローカル路線に特化した構造にすることができます。椅子は最初からセミクロスシートにできますし、先頭車に貫通扉を設けて乗客が車輛間を渡れるようにすることもできます。そして、クモハを設定して2両編成を組ませることもできるのです。
 今後は2両編成による列車の設定も増えていくものと思われます。

車体と椅子が大きく快適に
 つづいて、車体の幅が2800mmから2950mmに増加しています。これは拡幅車体を採用したためですね。E129系でも拡幅車体を採用しており、209系の進化版とも言えるE127系、209系の次の世代であるE231系では全ての車両に於いて拡幅車体を採用しました。これによって実質的に乗ることができる人数を増やすことができます。
 同じく座席一人当たりの幅も1cmと僅かながら増えていますね。209系に乗っていると随分窮屈に感じることも多かったので、増えると聞いてとても嬉しいです。椅子の座り心地も209系のものはとても悪い(主観)のですが、E131系ではE235系並みにフカフカになっていることを願います。クロスシートには期待していませんが、E233系よりも柔らかいものになっていてほしいです。

ドア上には流行りの液晶画面
 情報提供装置の欄を見ますと、LEDから液晶ディスプレイに変わっているのが分かります。209系には3色LEDの表示機が各ドア上に設置されており、次に停まる駅や終点を教えてくれるようになっていますよね。E131系ではこれが進化して液晶画面で教えてくれるようになるのです。当然一度に出せる情報量は液晶画面のほうが多いので、英語と日本語を同時に表示したり、次の駅だけではなく路線全体の停車駅を出したりできるようになっています。これはE129系でも搭載されていますが、停車駅ではなくニュースや路線の運行状況を表示しています。E131系ではどのような表示をするのか注目です。

モニタリングで安全性向上
 表の下部に、線路設備状態監視機能という欄が設けられています。これは所謂モニタリング装置で、元々点検車輛や点検作業員が行っていた作業を通勤電車に行わせようという試みです。普段からモニタリングしておくことで、線路交換などの準備を計画立てて進められるようになります。
 車両状態監視機能というのも似たようなもので、普段から電車の状態をモニタリングしておくことで定期点検時の負担を減らし、かつ素早く異常に気付けるようになります。

3.感想
 房総に新しい車両が投入されるのはいつかいつかと待っていたので、E131系の発表を聞いて「やっとか」という感じはありました。ただ、横須賀線、総武快速線のE217系の置き換えも迫っていたので209系を置き換えるなら中古車両だろうと勝手に決めつけていたところがあったので、まさか新型車両が導入されるとは思ってもみませんでした。新しく製造するにしても、E129系500番台やE235系2000番台みたいに既存の系列に新番台を作る程度だろうと侮っていました。
 今回のE131系の投入タイミングは少々遅いようにも感じますが、武蔵野線205系がやっと追い出されている現状を見ればむしろ房総の待遇は良いのかもしれません。新しい車輛に置き換えることで運用コストを削減できるのみならず、今回はワンマン運転で人件費も削られるので更に投入する意義が大きかったのでしょう。もし209系が少数派になれば、鉄道ファンが集まる光景も見られるようになるのでしょうか?209系に葬式鉄が集まるとはとても想像がつきません。取り敢えずは、E131系を求めて来る鉄道ファンのほうが多数派でしょうね。
 またこの項目は現在情報が無いという理由から書けなかったのですが、情報装置がMON(209系や205系に載っているモニタ装置)なのかTIMSなのか(E231系から採用されたもの)気になっています。個人的な考えではE129系と同じく旧式のMONなのではないか!?と思っていますが、常識的に考えれば時代も変わっているのでTIMS、はたまたINTEROS(E235系から採用されたもの)である可能性も十分にあります。明らかになるのはこの子たちが落成してからですね。わくわくです。
 来年度の新型車両投入が楽しみです。209系とE131系が同時に拝める沿線住民が羨ましいですね!

 拙筆ながらお読みくださりありがとうございました。
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